読み解き3つのアプローチ
どんなタロット講座でも言われていることですが、
カードの意味を覚えることが、勉強ではありません。
インスピレーション(直感)と
イマジネーション(想像力)を鍛えて、
以下3つのアプローチ(根拠)から、
物語を作ることがなによりの上達方法になります。
- 元型
- イラスト(象徴)
- 占い師独自の見解、研究結果。
1.元型
大アルカナは、その絵のルーツが産まれたとき(元祖)の教え。
小アルカナは、人間を形成する4つのエネルギー(4大元素)。
そして「数字」が持つ意味。
これを私の講座の中では「元型」とよんでいます。
大アルカナの元型
人生の旅(輪廻転生)を通じ、
産まれること。
地球で生きること。
死ぬこと。
成仏すること(宇宙)。
これらを描くことで、
生きる意味について伝えています。
ヨーロッパでは、輪廻転生は
異教の教えとして完全に封印されたため、
それを詳しく書いてある書物などは残っていません。
しかしながら近年ではこの考えを元に、
過去の伝統的なイラスト(マルセイユ版、ウエイト版など)以外の
タロットカードがたくさん開発されました。
どのカードが、
人生のどのシーンや教えをあらわしているか。
については、あまりにもタブーの期間が長かったため、
テキストにするのは怖いので、
完全口伝でお伝えしています。
ご興味がある方は
こちらの講座にお問合わせください。
小アルカナの元型
トランプと同じ構成(タロットは絵札が一枚多い)の、
小アルカナですが、これは人間を構成する
4大元素(土、風、火、水)の象徴です。
土(ペンタクル、金貨)
人間が生きる上で、
大地の恵みからいただく「食物」は必要不可欠な要素です。
それによって、肉体を維持することができます。
古典(マルセイユ、ウエイト版)のタロットでは「ペンタクル(金貨)」、
トランプでは「ダイヤ」が象徴として描かれています。
近年(1990年以降)創られたタロットでは、
「Earth(大地)」「MATTER(事象、具現化)」などで表現されることもあります。
土のエネルギーは「物質」をあらわし、
形があるもの全ての象徴です。
「肉体」「五感(味覚、触覚、聴覚、嗅覚、視覚)」「お金」「食物」「健康」「豊かさ」「貴金属」「資産」「不動産」など。
これら全て「物質」ありきで導かれたキーワードです。
食べるものが「財産」だった時代や文化圏もありますが、
現在の日本では圧倒的に「お金」の象徴として読み解くことが多いです。
風(ソード、剣)
人間が生きる上で、
脳の働きによる「思考力」は必要不可欠な要素です。
それによって、言葉を扱うことができます。
古典(マルセイユ、ウエイト版)のタロットでは「ソード(剣)」。
トランプでは「スペード」。
現代タロットでは「WIND(風)」「Air(大気)」などで表現されています。
風は「思考」をあらわし、
脳の働きによってもたらされる全ての象徴です。
「知識」「記憶」「言語」「計算」「計画」「設計」など。
これら全て「思考」ありきで導かれたキーワードです。
風のエネルギーによって「言語」が作られるため、
それを使った
「手紙」「電話」「インターネット」「コミュニティ(SNS)」「AI」「データ」「プログラム(PC)」
も風のエネルギーに該当します。
しかし、「マスコミ」「マスメディア」など
大衆を支配したりコントロールするために使われるエネルギーでもあるので、
生きるうえでの取り扱いには、
大きな注意が必要です。
火(ワンド、棒)
人間が生きる上で、
体を動かすための「活力」は必要不可欠な要素です。
火のエネルギーによってカロリーを燃やし行動します。
それによって、遊んだり創ったりすることができます。
古典(マルセイユ、ウエイト版)のタロットでは「ワンド(棒)」。
トランプでは「ワンド」。
現代タロットでは「Fire(火)」などで表現されています。
火は「活力」をあらわし、
心を燃やし、カロリーを燃やして
動くことによってもたらされる全ての象徴です。
「元気」「やる気」「行動力」「エンジョイ」「モチベーション」「創造(クリエイト)」「遊び」「芸術(エンターテイメント)」「演出」など。
これら全て「活力」ありきで導かれたキーワードです。
やる気に満ち、創造における発想力の源となるエネルギー。
「燃える」という漢字を「萌える」と置き換えてもいいでしょう。
実際、ウエイト版のワンドには「若葉」が描かれています。

水(カップ、聖杯)
人間が生きる上で、
目に見えない「心」や「愛」は必要不可欠な要素です。
それによって、魂(神)とつながることができます。
古典(マルセイユ、ウエイト版)のタロットでは「カップ(聖杯)」、
トランプでは「ハート」が象徴として描かれています。
1990年以降に創られたタロットでは、
「Water(水)」などで表現されることもあります。
水のエネルギーは「心」をあらわし、
形がなく目に見えない全ての象徴です。
「魂」「感情」「潜在意識(無意識)」「恋愛」「感覚」「ムード(雰囲気)」「優しさ」「精神世界」など。
これら全て「心」ありきで導かれたキーワードです。
目には見えませんが「魂」は存在し、それは肉体が滅びても永遠に不滅です。
また、風の象徴である「思考」と、水の象徴である「心」は違う存在なので、思考で「心」を理解することは出来ても、コントロールすることは不可能であると心得ましょう。
数字の元型
「1」
Ⅰは「点」。独立。スタートのエネルギー
「2」
Ⅱは「対」。陰陽。コミュニケーション。点を線にする学習のエネルギー
「3」
Ⅲは「和」。調和。柔軟性。最も最初の成功のエネルギー
「4」
Ⅳは「固」。管理。統括。定型をつくる基盤のエネルギー
「5」
Ⅴは「変」。新しい知識と出会うことで巻き起こる変化のエネルギー
「6」
Ⅵは「整」。調整。調律。複数の中から取捨選択して整えるエネルギー
「7」
Ⅶは「進」。目的地に向かって果敢に前進する自由意志のエネルギー
「8」
Ⅷは「平」。公平。平等。平和。ルールによって統制される無限のエネルギー
「9」
Ⅸは「終」。完結。到着。終了のエネルギー
「0」
0の概念は近年のものであり、タロットの元型に数字としては存在しません。
大アルカナの0は「無」のエネルギー。真っ白で
2.イラスト(象徴)
カードに描かれたイラストは、
「意味を伝えるために」描かれています。
つまり、
絵を見れば意味がわかるようになっているのです。
外国のカードで説明書が読めなくても、
イラストから想像して読み解きすれば問題ありません。
象徴について
古典のタロットには、
神秘主義といわれる分野であったり、
占星術のシンボルが書いてあります。
それら、全てを覚える必要はありませんが、
独学する際、
手元のカードに描かれたものネットで検索することは、
いい学習方法です。
「バラ タロット 象徴」とか、
「タロット 象徴 記号」などといったワードで調べてみてください。
ただし、それを知らなくても、イラストだけで読み解くことは充分可能です。
大切なのは、
知識より、「インスピレーション!」「イマジネーション!」です。
そちらの強化方法は別途お伝えいたします。
3.占い師独自の見解、研究結果
そもそもタロットはゲームカードが発祥です。
「占いのために創られたカードではない」ので、
「このやり方が絶対!」とか「この読み解き方が絶対!」
といった、確固たるルールは存在しません。
ウエイト版のタロットであれば、
それをつくった秘密結社の研究結果が、
カードの意味になるのですが、
それはあくまでも「創った人独自の見解」でしかありません。
そこまでわかっている人なら、
たとえウエイト版のタロットを使っていたとしても、
「独自の研究結果や見解」で、読み解きを行うことも多々あります。
こうした理由から、
前述した「元型」の所に書いている「キーワード」の部分は、
あくまでも私の読み解きになるので、
他のタロット教本や他の占い師の講座などでは、ちがうキーワードや
カードへの見解の違いはあると思います。
それについては「そういうもの」だと認識したうえで、
タロットを独学する時は、
「この占い師の読み解きはこのカードの何から想像したのかな?」
と考えること。想像力が大切です。
同じカードに対して、たとえ逆の意味になっていたとしても、
A先生は正しくて、B先生は間違い。
ということは無いんだということを、理解しておいたうえで、
自分は誰のやり方を取り入れるかは自由に決めてくださいね。
想像力と直感の鍛え方
3つのアプローチを理解したら、
とにかく「想像力(イマジネーション)」
と「直感(インスピレーション)」を鍛えることが、
タロット学習において必要不可欠です。
ここでは自分がやって効果を感じた以下の方法をご紹介します。
- カードのイラストを見て一言
- 瞑想。ヨガ。チベット体操などで直感を磨く
- カードの意味がどこから来たのか推理する
1.カードのイラストをみて一言
大喜利で「この写真から一言」
というお題がありますが、それと同じ事をやってみてください。
私は現在、某ブログサイトで一言リーディングをしていますが、
はじめたばかりの頃(10年以上前)のリーディングなんて、
「よーいどん!」
しか書いてない日もあります(笑)
「え?なんですか?」
とか、
「私の勝ちだ。」
とか、
最初はその絵に書いてある人が何を言っているか。
を想像するところからでOKです。
長文を書く必要は一切ないので、引いたカードから聞こえてくるセリフや状況を文章にしてみましょう。
2.瞑想。ヨガ。チベット体操などで直感を磨く
私はレイキをやっているので、発霊法と瞑想を一緒にやっていましたが、
いまなら誘導瞑想の動画や音声をネットでいくらでも探せるはずです。
時間は数分でもOK。
おすすめは「グラウディング瞑想」や「マカバ瞑想」ですが、自分の好みで好きなやり方を探してみてください。
グラウディング参考動画リンク マカバ瞑想(英語)参考動画リンク
ヨガやチベット体操など、呼吸と一緒に行うボディーワークもお勧めです。
チャクラを整えると、脳の松果体が活性化するので、
直感が鋭くなって、高次の存在と繋がりやすくなり、タロットの的中率が上がります。
なにより、自分自身の魂と繋がりやすくなり、
心の声が聞こえやすくなるのでお勧めです。
3.キーワードがどこから来たのか推理する
ネットや、説明書に、
サンプルとしてキーワードや読み解きの一例が紹介されていることがあるので、
それを読んで、
なぜそうなったのかを推理しましょう。
とくに、
先に説明した「元型」であったり、
古典タロットの「イラスト」からはイメージできないような、
読み解き結果やキーワードの場合。
想像力をフルに活用して、その占い師の発想原点を推理するのは
とても良い学習法になります。
答えを出す必要はないので、
遊び感覚でチャレンジしてみてくださいね。
まとめ
タロットは、誰かに習ったら自動的に占えるようになる。
というものでは無いというのが、
個人的見解です。
その人自身の持つ
「想像力(イマジネーション)」と「直観力(インスピレーション)」
の能力によって、
結果に差が出る占い方法だと思います。
ところが、想像力と直観力に特化したタロット講座はほぼ無いのが現状。
意味をひたすら覚えて、スプレッドを覚えて、
何度も練習して、
その過程で自然と想像力や直観力が磨かれていく。
というのが、一般的な学習方法だと思いますが、
この方法だとそれなりに時間はかかるでしょう。
しかし、想像力(妄想力)と直観力と、ある程度の話すチカラがある人なら
(たとえば芸人さんや役者さんなど)
カードに書いてあるイラストだけで、
まったく学習しなくても、
驚くほど完璧に占うことができます。
あなたも、妄想族でおしゃべりなら
明日から立派に占い師として活躍できます!
要点を抑えたうえで、
気楽に遊び感覚でタロットを使いながら、
楽しんでこれからも学び続けてくださいね。
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